鼻水の役割と止めてはいけない理由つらくても我慢! 鼻水の役割と止めてはいけない理由気候も良く、お出かけには最適の時期ですが、花粉症の方にとってはまだ少し辛い頃かもしれません。 目はショボショボ、鼻ムズムズと、症状は様々ですが、止めどなく流れ出る鼻水にお悩みの方も多いかと。呼吸もしづらくなり、食べ物の味も感じなくなり、次第に嫌気がさしてくるのが鼻水です。 ■鼻と目の間の骨は紙のように薄い 花粉症の場合、普通は目のかゆみも伴います。これは鼻に起きるアレルギー反応が目の結膜にも起きて、アレルギー性結膜炎を起こすからです。ただし、点眼薬などでかゆみは軽減するので重篤な状態にはなりません。 それに対して、頻度は多くないのですが、物が二重に見えたり、視力が低下したりして、手術や入院が必要になる場合があります。 鼻(鼻腔)や副鼻腔(鼻の脇の骨の中が空洞になったところ)は目の玉(眼球)を入れておくところと骨一枚で隔たっているだけなのです。 両者を隔てる骨は、紙様板といわれるほど紙のごとく薄いのです。 隣り合った部屋にたとえると1号室の副鼻腔さんの隣の2号室の眼球さんとの間は、薄いベニヤ板で隔たっているようなもので、時々1号室で洗濯した水が水漏れして隣の眼球さんの部屋まで汚してみたり、1号室の副鼻腔さんの部屋のなかに、ゴミがたまりすぎて、壁を圧迫して、たわませて眼球が身動きがとれなくなる場合があるのです。 ■鼻水の成分とは? 鼻水の成分は、鼻腔内の鼻腺から出る分泌液や、血管からの浸出液、大気中の物質などで出来ています。 健康な人でも、1日にだいたい1~1.5ℓほど出ますが、ほとんどは喉を通って胃へと流れていきます。鼻から外に出る量は、多くても200cc程度でしょう。ですから、鼻水が出すぎて脱水症状になるという心配はありません。 ■鼻水は止めないほうがいい? 鼻水にはいくつか役割があります。まず、鼻毛が大気中の異物の侵入を阻むフィルターの役割をしているのと同様に、鼻水も細菌やウイルスを体内に取り込まないようにする働きをしています。また、空気を吸い込む際に、そのままだと温度が低く体に負担がかかってしまうため、温度を上げて湿気を与えることで、負担を軽減する働きもしています。 花粉症においても、鼻水が出るのは花粉を体外へと排出しようという作用によるもの。なので、鼻水を止めてしまうのはこの機能を停止させてしまうことになり、無理に止めるのはお勧めできない行為なのです。 ■鼻水が透明!水っぽいさらさらしているタイプは何が原因!? サラサラタイプの鼻水は、以下の2つが主な原因として考えられます。 ●アレルギー性鼻炎 ●鼻風邪の初期症状 アレルギー性鼻炎の場合 花粉・ハウスダスト・ダニ・猫の毛など ”本来は身体に害の無いもの” に過剰反応を起こしてしまい、大量の鼻水が出てしまう病気です。 また、大量の鼻水が出ることで鼻の中が腫れ、鼻づまりも引き起こされます。(通年型アレルギー性鼻炎) また、花粉に反応してしまう方は、「季節性アレルギー性鼻炎」と呼ばれ、決まった時期に発症します。 花粉などのアレルゲンと戦う(抵抗する)ために、体内の白血球の一つである「リンパ球」の働きによって、大量の鼻水が出され、鼻の中からアレルゲンを流し出そうとするからです。本来は害とならないものにも過敏に反応し、排除しようとしてしまい、結果的に「水のようなサラサラで透明な鼻水」を大量に出してしまうのです。 なお、アレルギー性の場合の特徴として、朝・就寝時に酷(ヒド)くなりやすい傾向にあります。 これらの傾向から、アレルギー性鼻炎を長年患っている方であれば、「これは風邪ではないな」とある程度予測できるようになります。 風邪の場合 風邪の場合も、アレルギー性鼻炎の場合と同様に、はじめはサラサラな鼻水が出ます。 風邪の初期においては、風邪の菌と戦うために「リンパ球」の作用によって「大量のサラサラな水分」で鼻の中を洗い流そうとするからです。 もし風邪の前兆であれば、この時点で発熱や喉の痛み、間接の痛みなどを感じるようになるでしょう。 さらに風邪の場合、「ネバネバ」した鼻水に変化していくのが分かります。 初期風邪の状態では、白血球の仲間である「顆粒球」が徐々に増殖している頃であり、この顆粒球が風邪の菌と戦っています。 そしてその戦いの中で、顆粒球と風邪菌が互いに殺し合い、残骸となっていきます。 この残骸はいわゆる「膿」と呼ばれるものであり、これがサラサラだった鼻水に、まずは粘りを付けます。 そのため、風邪の初期状態では「ねばっとした、透明な鼻水」が出やすいです。 そして、風邪の菌との戦いがさらに進行すると(風邪状態)、徐々に黄色っぽい色がついてきます。 ■蓄膿症(副鼻腔炎) 鼻の病気の一つである「蓄膿症(副鼻腔炎)」の場合も、粘り気のある鼻水が出ます。 風邪と同様に、蓄膿症の場合も鼻の中で溜まった膿が同時に出てくるため、黄色っぽい粘り気のある鼻水が出ることがほとんどです。 蓄膿症は、風邪の延長からも発症します。 色の付いたドロっとした鼻水が一週間以上続くようであれば、早めに耳鼻科を受診しましょう。 ■侵襲性髄膜炎菌感染症(IMD) 初期症状がほとんど風邪と同じ症状であり、鑑別がつかず長時間経過すると最悪の場合、感染者の5~10%が24~48時間以内に死亡します。 また、回復した場合でも、11~19%で四肢切断、神経障害、聴覚障害など重篤な後遺症が残ると報告されています。 症状は風邪に似た症状から始まり9時間程度で悪心・嘔吐、下肢痛などが、13時間程度で傾眠、呼吸困難、手指の冷感、21時間程度で錯乱、意識低下、24時間以後痙攣などを引き起こし、急速に悪化します。 そのため、一般外来で鑑別するのは難しく、患者の急激な状態の変化や手指の冷感などが主訴で聞かれたら本症を疑うべきであるといいます。 診療は難しいものの、IMDには予防ワクチンがあり、わが国でも2015年から接種が行われています。このワクチンは、4つの血清型を予防できる結合型不活化ワクチンであり、効果は約5年とされます。すでに欧米など55の国と地域で承認され、上海では定期接種化されており、米国では留学し大学などの寮に入寮する際にはワクチン証明書が必須となるほど日常化しています。 早急にわが国でも発症の多い5歳未満と10代後半での接種が望まれると言います。 なお日本では、IMDは5類感染症に指定されており、「診断後直ちに届け出」に先ごろ要件が変更されました。また、学校で予防すべき感染症でも第2種に指定されるなど重要度は増しています。 ■鼻水を止める方法 鼻水は必要だから出ているのであって、止めることは改善を妨げていることになります。ですから、出し切るのが一番。とはいえ、人前に出たりする時など、どうしても見栄えが悪くなってしまうこともあります。 1、マスクにハッカ油をつける方法。吸い込むことで鼻がスーッとして通りやすくなります。マスクの外側か、もしくは内側にスプレーします。幼い子にはごくごく少量をつまようじの先などにつけて、ちょんと塗ると良いようですね。マスクじゃなくて鼻の横に少量塗ってもスーッとして鼻がスッキリしますよ。 2、小鼻の脇にある迎香(げいこう)というツボを指先で押したり、その少し上にある鼻通(びつう)【小鼻の左右、それぞれ最も広がったところのくぼみに位置します。】というツボにも改善の効果があるとされています。 迎香は、鼻水、鼻づまりのツボとしては定番ですが、「香りを迎える」という名前が付いているように、臭いがわからない臭覚異常にも用います。 また、「迎香」というツボは、大腸や排泄に関わるツボの仲間に属しています。ですから「出るものはきちんと出す」「通り抜けをよくする」といった作用が強いツボということになります。しかも東洋医学では大腸と一番関係が深いとされている臓器は「肺」です。肺の呼吸も大腸による便の排泄も、必要なものはからだに取り込み、不要なものは出すという共通項があります。 また鼻は「肺の門戸」といわれています。呼吸など肺の働きが正常ならば本来鼻水、鼻づまりに悩むことはありません。肺の働きが正常でなくなると、鼻水の分泌異常が起こり、鼻が詰まったり乾いたりし、匂いがわからなくなります。 <肺のトラブル(乾燥)> ・朝は冷たい空気、昼は温かい空気、夜は冷たい空気を吸ったりはいいたりするため、肺に大きな負担がかかってしまいます。 ・最近はたくさんのアレルギー物質が飛び散っていて、それを吸い込んでしまうため肺などの病気が増えてしまいます。 ・肺は呼吸を介して直接乾燥した空気にふれてしまうため影響を受けてしまいます。 肺が乾燥してしまうと、血液やリンパ液などを含む体液や免疫機能の一部も担う器官なので、血液がが粘り気を帯びドロドロとなり肌荒れを起こしてしまいます。 <予防と対策> ・鼻で呼吸するようにする。 口で呼吸すると直接冷えた空気と汚染物質が肺に入ってしまうため、感染症をおこしやすくなります。 鼻呼吸にすると外からの空気を調節してから肺に入るため肺を守ります。 ・お風呂に入る。 お湯により全身の血液の流れが良くなります。 ゆったりと深呼吸(鼻呼吸)をして、肺を潤しましょう。 ・部屋の掃除を徹底し、空気清浄器も置いておく。 ・雑草などがはえているところには近づかない。 ですから、鼻に何らかのトラブルがある場合、肺が弱っていると考えられます。 3、鼻うがい 鼻うがいは、かんでも出し切れない鼻水をスッキリ洗い流す効果があります。 体液の浸透圧と同じ0.9%の食塩水なら、鼻に入れてもツーンとすることはありません。 ・0.9%の食塩水(ぬるま湯300ccに対して2.7g)を作ります。できれば、一度煮沸したぬるま湯を使いましょう。 ・鼻うがいをする前に鼻をかみ、鼻水をある程度出し切ってしまいます。 ・食塩水を入れた容器に太めのストローをさし、片方の鼻の穴を指で塞ぎながらもう片方の鼻でゆっくり吸い上げます。 ・口の細い急須-吸い飲みや鼻うがい専用の道具などで流し込んでもかまいません。 鼻の奥まで食塩水が入ったら、吸うのをやめて少し上を向きます。吸い込んだ食塩水を鼻か口から出します。 これを左右の鼻の穴でそれぞれ3回ずつ、1日1~2回行います。(子供なら1日1回) ※鼻うがいの直後は、強く鼻をかまないようにしてください。鼻の奥に残った食塩水が耳に流れて、中耳炎になる恐れがあります。 4、水を少し口に含んで数分そのままでいる。 口に含む水は少しにしておいて、最後は飲み込んでください。鼻をかんだ直後のきれいな状態にやると効果的みたいです。 5、 鼻にサロンパスを貼る。 これもハッカ油と似たような感じでしょうかね。スースーするので鼻水が止まるみたいです。でもこれは、そのまま貼ってしまうとバカみたいに見えるので、上からマスクをするのがオススメですよ。 鼻水を無理に止めてしまうと、改善を遅らせてしまうことになるようです。それに、あまりに鼻の中が乾燥しても、ドライノーズという症状になり、ウイルスの侵入や繁殖を促してしまうのです。鼻水はほどよく出ているぐらいが丁度いいのかもしれません。 ■肺と鼻の調子を整える食材は沢山ありますが、中でも覚えやすいのは季節の果物です。 びわ、西瓜、桃、ぶどう、梨、みかん、りんごといった旬の果物を摂ることで肺の水分が適度に保たれます。鼻の健康は肺の健康。「迎香」と共にお試しください。 ■鼻水対策グッズ ハナノア
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